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2018年5月15日火曜日

素人の刺し身

刺し身は調理人がその腕で作る料理だと認識していた。
だが、なぜ彼らの作る刺し身が美味いのだろう。
若い頃思っていた。

ある時、板さんに聞いてみた。

包丁です。





刃渡り24cm
蛸引き刺身包丁 



明快に答えてくれた。

要は切れる包丁で切る。
技はその次の要素だという。

刺し身は包丁ありきと知ったときから刺身包丁が欲しい。

と思うも、普段はさほど必要ない。
それとある程度のコストは必要。
心の片隅に小さな願望となり、巣食くったままになっていた。


暫く開いていなかった辞書を覗いた時に1万円札がコンニチハ
と清しい笑顔で現れる。

忘れていた記憶。

いつのことだっけ?
そしてどうしてだったっけ?
そこは、思い出せない。
が、確実に俺がへそ喰っていた事は思い出す。



巣食っていた刺身包丁の欲しい願望が、今ですぜ旦那
と囁いた。

刺し身包丁を買おう。
囁きに促されて1万円で購入できる刺し身包丁を探してみる。

ステンレスでもなければセラミックでもない。

日本の伝統の技法で作られた刃が条件。


ところでへそくりの語源は?
漢字で臍繰り金と書く。

元来は、女房が何かの事に備えてそっと隠し貯めて置く行為であった。

臍繰りは、繰りと書いた。
綜麻は、麻玉のことを指す。
麻製品を作る際の材料。
この球を作ることを綜麻繰る。
手の空いたときに女房が作り、小遣い稼ぎしたことから綜麻繰る。
臍の緒に掛けて臍繰り金に変化したんだと。

隠し貯めていた訳ではなく、内職の稼ぎが臍繰りの語源なのだ。


世界の包丁は大きく三種に分けられるという。

洋包丁
中華包丁
和包丁

和包丁の特徴は、切れ味にある。

片刃で薄身。

硬い鋼の間に柔い鋼を挟みつけ、薄く延ばしてゆく。

日本刀と同じ作り方が和包丁。
日本刀との違いは、両刃と片刃の違い。

より美しい切り口。

これを求めたのが刺身包丁。
一気に切断するために長い刃にした

職人が使う道具となれば高い。

本作りの刺身包丁を1万円で買おうなどと言う方が厚かましい考え。
これが合ったのだからありがたし。

始めて手に取ったときに背に刺激が走る。

使い終えたら箱に仕舞い置く。
再び三度開いても背中に信号が起きる。
日本刀を手にしたときにも同じ反応があった。

それほど危険な匂いがする。






日本刀と同様に
刃文がうねる。







波紋と書きたくなるが刃文が正解だという。

最初に薄切りで使った。
左人指し指の腹にほんの僅かだけ刃が触れる。
指の皮が1mmほど削ぎ切れている。
やはり切れる。
本当によく切れることを識る。

より慎重に取り扱わなければいけないことを自戒した。

刺身包丁は長いほど良い。
が、家庭では台所の奥行が狭くまな板も短い。
24cm位が家庭で使う長さと解説しているのでそれにした。
蛸引きと柳葉の二種類あり。
先の鋭利な柳葉は、怖い。
蛸引きは、切った刺身を包丁の背に乗せて皿に運びやすい。
で俺は、蛸引きを選ぶ。

今まで買うことになかったマグロの刺身用柵をひいてみた見た。
切断面が美しい。
切れる。
そして一刀で処理できる。

刺身の角が立っている。
美しい切り口となる。
それが刺身の美味しさにつながる。

素人の刺身でも道具が良ければそこそこの料理に仕上がるということ。

美しい日本料理のための和包丁を作りだし
完成させてきた先人たちの仕事がなんとも誇らしい。



このおやじ、アゴハリ一族
世に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
斜めから見る習性は、周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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