顔面に風が吹きつける。
胸に風が当たる。
空気を引き裂くビブラート音が耳の奥へと導かれる。
体勢を低く保つ。
大地に大気に敬うやまいひれ伏す。
胸の風がなくなる。
自分が風になる瞬間。
自分を抗う物がなくなる。
大気を切り裂いているのではない。
自身が一塊の風と化す。
昨日までの感覚と違う世界が広がる。
こんな感覚を覚えた俺。
ロードバイク疾走感は、オートバイクとは違う。
無論、車とも違う。
下りの坂で高速を出している感覚とも違う。
見える景色も違う。
こんな世界が見られるとは。
誰も教えてはくれない。
速い連中は、皆この世界を走っているのだろうか。
スキーで滑降して限界のスピードが出る。
その時に爽快感と共に恐怖感が顔を出す。
その感覚とも違う。
あえて表現すると白い。
若しくは銀色。
いつもよりたくさん出ています、のアドレナリンの反動も出る。
眠い。
一つの壁を乗り越えた。
そんな気がする。
限界ともいう。
いつも言う、67歳のジジィーなのだ。
この年になってこんな世界を見せてもらえる。
ロードバイクの最大の魅力なのだろうか?
このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター