さて何するべ。
体を鈍なま らせるとろくな結果にならないことはよく知っている。
まずは、どうやって体を動かすかが課題。
走ることは嫌いだった。
歩くことから始めよう。
その冬の事だった。
近所に森林総合研究所がある。
その構内の林道は雪で埋まっている。
そこをラッセルしてみる。
膝まで雪に埋まる。
足を引き抜き次の一歩を踏み込む。
次の足を引き抜く、進むを繰り返す。
一気に血流が増える。
足にたくさんの血液を送る。
心拍が上がる。
体温が上昇する。
体中の毛穴が満開して体内の水分を放出しだす。
息が上がる。
画像:Pixabay
踏み込むまなければよかった。
後悔が頭をもたげる。
引き返すには、距離を延ばしてしまっている。
しゃ~ない、進むしかない。
1500mくらいの距離をラッセルした。
足の筋肉はけだるく、主人の俺を恨んでいた。
が、アドレナリンがあふれ出た。
どう?、楽しいべ。
と囁いている。
運動で汗を流すことの楽しさをはじめて知った。
30代の頃は、プールに週に2~3回通った。
1時間位を泳いでいた。
苦しい時間を過ぎるとランニングハイが起きる。
いつまでも泳いでいられる。
それはそれでよいのだが汗の実感がない。
スノーシューを買おうか、
それとも歩くスキーか?
もうそろそろ雪解けの始まる頃。
その冬は、迷ったまま未購入。
春。
ママチャリを譲りうける。
駆ってみる。
一区画を走るのがやっと。
俺の住まいする地区は、坂の多い街。
とはいえ走れない。
よし自転車をやろう。
健康の基本は、脚と腰。
インターネット通販でMTBを購入。
子供時分育った故郷は、山の中。
海は好きだが、山林はもっと好き。
木々の匂いは、生きていることを実感させる。
フィトンチッドを吸い込む。
体の隅々に木々の精が行き渡る。
幸福という衣が身体を包み込む。
林道を走りたい。
だからMTB.
しかし、脚のない奴が林道を走れるはずはない。
街乗りさえままならない貧脚。
下手をすると子供を乗せたママチャリにさえやられる。
それでも毎日走ることを続けた。
暇だけはある。
2シーズン目の秋に壊れた。
故障の部品は、もうメーカーにはないと言われる。
インターネットで購入したMTBは、名の知れたメーカー品ではない。
安く部品を寄せ集めた廉価車。
MTBをやるうちに 速く、遠くへ、をしたいと思っていた。
MTBは、廃車にする。
ロードバイクを購入。
徐々に、本当に少しずつ走る。
ロードバイクの脚を作ってきた。
そして丸5年が経つ。
今やっとロード自転車乗りの入口に立てた。
何言ってるべこのジジィーは。
5年ロードバイクで走ってきたんだべ?
走る体制が整っていなかった。
身体とマシーンとのフィッテングの話。
とくに今年は、一段上の走りを目指してマイナーチェンジを繰り返した。
その目指す走りの形がようやく整った。
と実感している。
本当の意味でロードバイク入門を果たしたと思う。
このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター