2016年4月24日日曜日

稲本の目に

J2第節 北海道コンサドーレ札幌VSセレッソ大阪

ゴ~ル!!

喜びを爆発させる熱烈サポーターの前で輪になって得点者を祝っている。
その真ん中は、
都倉ではない。
内村でもない。
ジュリィーニョでもない。

36歳 14番 稲本潤一

アップになった彼の目は、潤んでいる。
あのアーセナルでプレイした男だ。




一昨夜の赤い満月





78分に稲本が深井に替ってピッチに入る。

そのほんの僅か4分後分後のゴールだった。

終了の笛で
ピッチに倒れ込んでいた札幌選手は、一人だけ。
反対にセレッソは、二人倒れ込んでいた。

セレッソは、前半の攻撃の芽を摘みに来た。
セレッソの支配率がわずかに上回る。

局面で相当激しいチャージングが繰り広げられた。
札幌は、インターセプト命。
同じ土俵で勝負をすると一日の長に長けた方に軍配が上がるのは当然の結果。

札幌は、前半大阪の攻撃を予想していた。
中盤から後ろは、固く守る。
大阪のボール回しを好きにさせない。
奪ったボールは、前線の3人でシュートに持っていく。

前半の両チームシュート数
札幌 4本 枠内2本
大阪 5本 枠内3本
若干セレッソ優位ではある。

しかし、後半60分頃から札幌ボランチの上りが目立つ。
重点を後ろ目から前目に変えてきた。

セレッソの動きに疲れが見えた。
前半からのガツンガツンに疲弊してきた。

70分を迎えようかという時間帯
まずセレッソ交替のカード
FWリカルド下がって
MF関口投入

札幌は、セットプレイでの高さと
サイドアタックを狙う上原をマセードに替えて入れる。

続いてセレッソ
75分
MFブルーノに替えFW玉田投入

札幌は、78分
タフに戦ったボランチ深井が稲本に替わる。

稲本は、ピッチの外から冷静に戦況を分析していた。
セレッソの穴がどこに開いているか。

3列目から駆け上がり内村からのクロスにスライディング。
かろうじて右足でボールをコントロール。

ボールはGKの右をするりと抜ける。
ネットがわずかに揺れる。
この後にも一度ハーフラインから一気に縦に駆け上がる稲本がいた。
かなり調子を上げている。

その稲本を使う四方田監督の目も確かだということになる。
疲れが出てきた深井に替えより全体を見渡す能力に優れた稲本を入れた。
守りと、攻撃に厚みを持たせた。
この日、切れきれの動きを見せていた内村を使わせようという意図か。

稲本は、言う。
自分も積極的に得点を狙いに行かなければならない。
その意志が結実した。

札幌は、FWヘイズを用意していた矢先のゴール。

今そこに交替を待っているのは、ヘイズではなくDF櫛引。

あと8分、
アディショナルタイムを含め12分を守り切る作戦。

85分セレッソ
DF田中に替えFW滝上を入れ反撃体制。

セレッソは、全員のパワープレイを数度仕掛ける。

札幌のゴールは、頑強なジョッピンが掛けられていた。
ジョッピンは、北海道弁で閂かんぬき のこと。

札幌の勝因は、攻撃的な守りと稲本の判断。
セレッソの敗因は、ボール支配が思いのほか高く出来なかった。
前半からの局面での衝突による疲弊。
と札幌ボランチを中心とした潰し。

札幌DFの要、増川も強く効いていた。
彼もまた稲本と同い年の元日本代表でもある。

これで負けなしのセレッソ大阪に1敗地を付けた。

9節終了でJ2順位
1位 町田 勝ち点20
2位 大阪 勝ち点20
3位 札幌 勝ち点17
札幌は、単独3位。

目標得点数80点
残り21勝12敗 勝率63.6%

ぞくぞくと武者の震いを覚える。

このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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