迷ったなぁ。
秋雨前線は、随分活発で腰が重い。
九州の東シナ海を頭に北九州〜四国〜東海〜関東と延びている。
その前線の活発な場所の一つが四国の全域。
その中でも太平洋側が強く降る可能性が高い。
ざっとこんな予報。
断続的に降る。
やんだからといってもう大丈夫ではない。
またやってくる。
先に明るい見通しがあるわけでもない。
出かけたくない、留まっていたい。
しかしストップもしたくない。
フロントに空き室を問う。
土曜日につきなし。
キャンセルの可能性は、ある。
ここで初めて腹が決まる。
ほかのホテルを探せば空きは、あるだろう。
が、それには移動が必要。
そうなると濡れなくてはならない。
それならスタートしよう。
朝食サービスを受けて8時スタート。
北海道コンサドーレ札幌のビニールポンチョを被る。
32号線から55号線を東へ走る。
強雨になれば逃げる。
行けるところまでで、無理はしない。
一応の目標は、約120km先の道の駅宍喰温泉。
走り始めて思う。
嫌だなぁ、と思うことはまず始めること。
行動は、結果を生む。
それは、それで十分に理解している。
それでも必ず腰が引けている。
嬉しいから笑う。
しかし、笑うから楽しくなる。
これも真理。
行動は、前向きな気分を生む。
走り始めると気持ちが晴れてくる。
当然速度は、抑えめ。
たとえば、この速度で走り通したとする。
AVE15km/hくらいだろう。
7時間〜8時間。
8時スタートし8時間走りで16時、休みが入って18時。
目的地までその時間くらいだろうか。
幸いにこのコースは、高低差がない。
楽に行こう。
走り始めて行く先の空を見た。
雲は、海側の東から流れている。
その東側の雲が薄い。
1時間も走ったときにポンチョいらず。
たぶんこんな繰り返してなんだろうな。
ポンチョを被ったり脱いだり屋根を借りたり。
何度繰り返したか。
そんな繰り返しの中で室戸岬までたどり着いていた。
どんなだろう。
ここだけは、ショートカットせずに見ておきたい場所だった。
やはり特異な場所だった。
地域の人が言っていた。
ここは、台風が見逃さない。
よほどに接待が効いている。
室戸の状況を言いえている。
誰が見ても普通ではない。
街の海側がコンクリートの壁で覆われている。
3mは、あるか。
そのところどころに人の通れる口が開いている。
まるでTVで見たことのある中東の街の様子。
偶たまにその口に爺様が椅子に腰掛けている。
右をみると漁港。
これまた異様。
通常は、3mくらいの壁が拵えてある。
この壁が漁船のマストの倍の高さ。
15mはあるか。
いや20mか。
初めて見る。
これが室戸か。
これだけで室戸が受ける風や高波の大きさが想像できてくる。
とてつもなく大きい。
これを見られただけでこの日の収穫は、十二分。
この時点で80km台。
宍喰温泉に向かう。
12時台のこと。
ここからが長い。
距離は40km程なのだが長かった。
まず集落なし。
ゆえにコンビニもなし。
ポンチョ着脱も数度。
飽きてきた頃にやっと高知県の終わり。
徳島県に入る。
そろそろ目的地の匂いがしてきて。
やっと到着できる。
16時30分。
道の駅に温泉ありは、今までに数度経験している。
が、宿泊可はなし。
ここは、宿泊あり。
値段を聞いてもびっくり。
宿泊のみで1万円。
ここまで来てもう走る元気なし。
雨も続いている。
朝食をつけてプラス1000円。
借りられる屋根はない。
選択枝は、ひとつだけ。
やっと落ち着いたGGなのでありました。
連泊できなかったお陰で120km先まで移動することができた。
今日もこんな感じかなぁ。
このおやじ、アゴハリ一族。
世に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
斜めから見る習性は、周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター