2018年9月20日木曜日

自転車日本一周52日目 草薮行軍

気持ちよく走りたい。
毎日そう願いながらスタートさせる。
その願いが叶う日は、少ない。

昨日は、盛りだくさんだったなぁ。

5時に快活クラブ掛川店を出発。
この店は、今年にオープンなそう。

快活クラブにコインランドリーがあればいいのだが。
それがここには、ある。
それどころかシャワーが無料。
その上に大小を揃えたタオルが無料で使用できる。
もはや、宿泊施設。

ところが昨日の快活クラブ沼津店は、更に上を行く。
すべて個室。
今までは、仕切りで分かれている。
立ち上がった頭の上は、空間。
イビキやガサゴソの物音が聞こえる。
全個室は、自動ロックで施錠付き。
完全防音もされているようでヘッドホンなし。
縦横の幅も広い。

接客も自然で心地良い。
これは、さらに伸びるな。


















ガスっている。
寒い。
アウターを引っ張り出し着用。
ヘルメットのひさしに水玉ができる。
自分の重みに耐えきれずに大きくなって滴る。

10kmも行かないところできつい峠。
頂き近くで斜面にお茶の段々畑。
愛媛や有田でもそうだったが斜面を山から畑に変えていた。
登りきると降りるだけのはずが丘になっていた。
島田市牧ヶ原台地。
あっこれだな。

徳川幕府が無血開城して禄を失った家臣たちは、静岡入りする。
農家をしようにも肥沃な土地は、開発済み。
そこで山岳地帯に活路を拓いた。
その土地でも栽培できるお茶を植えて行った。


バイパスの多い1号線を敬遠して違う道路を走る。

そこまではいいけれど分岐点で進路を違えていた。
最初のコースで海側に大きく迂回していた。
そして島田市の道で、サドルの調整をしていた。
し終わるころに爺さま登場。









故障だがや?
心配して声をかけてくれた。

いやいや、調整です。
サドル先を僅かに下げた。

日本一周やってます。
68歳です。

ワシも歩いとる。
そこの山を毎日歩いとる。
92歳虎じぁ。

同じ干支で二回り上。
80歳まで行っていないとみていた。

おみそれ致しました。
最敬礼をする。
さらに握手。
無論グローブを脱いで。










先の幕府役人の開発話を問うてみた。
あっ、それ本当だがや。

それ自体は、知らなかったという。
牧ヶ原地区には武士の出が多い。
本当だろうと言う意味で本当だがや。

別の土地の人に教えられたと関心しきり。
これも含めて92歳は、俺の親世代。
これほど健吾で生きておられることに、
そしてトラブルなのかと心配する行動力に
感心をするとともに大いな感謝。

その後に大井川を渡る。
江戸時代は、警護のために橋をかけていなかった。
河幅が、広い。
余程水かさが増えるのだろう。


由比町に差し掛かる。
断崖が行く手を阻む。
断崖に阻まれた地理。
関西勢力と関東勢力の境目だったそうな。
宿場町。
歌川広重の描いた東海道五十三次に描かれている。

その町に入ろうとする国道1号線。
他の経路からどうしても1号線入る。

そこまで人と自転車を禁止する地域を
なんとかやり過ごしてきた。
が、ここではどこにも迂回先が見当たらない。
食堂の駐車場と一緒になっている。

客が二人出てきた。
どうした?
と問われる。

俺たちについてこいという。
草むらのなかを分け入る。
足元は、大きな石が転がっている。

蚊に素足を結構な数攻撃されていた。
約10mほど進むと小さな川の橋の下。
駐車場になっていて二人はそこに車を留めていた。
その橋は、旧東海道だったという。

その先で1号線の旧道と合流していると教えられる。
まさかの出来事という表現の言葉しかみつからない。

天下の国道1号線を草薮行軍した。


そして、富士市で出会った景色。











運が良ければここに広大な富士山の姿が見えるという。
盛りたくさんの一日は、それは楽しく過ぎる。


このおやじ、アゴハリ一族。
世に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
斜めから見る習性は、周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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