旅の前には、毎日の走行距離を１５０ｋｍ以上で２００ｋｍ未満と決めていた。
無理だ。
無理が溜まると疲れが取れない。
蓄積された疲労は、ネガティブな影を濃くしてゆく。
この度の台風は、俺にとって恵みとなる。
丸一日を走らずに過ごした。
道後温泉で体を癒し,夜は松山駅前の居酒屋エビスで心を開放した。
昨日は、６時のスタート。
体が軽い。
と言いたいが重い。
適度に重い。
各スポーツでも試合前に体が軽いと成績が悪いと聞く。
適度な疲労感があったほうがいい。
その感じ。
走り始めて１０ｋｍが過ぎる。
昨日のメインルートは３７８号線と５６号線。
３７８号線に入るまでは、筋肉を温めるためゆっくり。
ちょいと先にロードバイクが１台登場。
チンタラ走り。
目を覚ましているのか。
追いつき信号待ちで挨拶をする。
日本一周の最中です。
今日は、１１０ｋｍ位の予定です。
憧れですね、と応えてくれる。
信号が青に変わる。
しばし、後ろに付かせてもらう。
３７８号線に入る。
車線幅が広くなる。
登りの入り口に入る。
彼は、千切りを始めた。
空荷のロードの走りについていけるはずがない。
前にもう一台自転車登場。
こちらは車輪の小さなタイプでヨロヨロと登っている。
いくら荷物付きの俺でもここは、スイッと抜く。
勾配は、７％位か。
しかし、長めの登り。
フロントアウトで後ろは、エンドギア。
しっかりと確実に登る。
後ろに続いてくる。
今抜いたミニが続いているらしい。
抜きたそうな気配を感じてコースを譲る。
先程のヨロヨロはなし。
結構な勢いで拔いていった。
見るとアシストモーター付き。
さっきは入れていなかったということか。
先のロードも抜いてゆく。
ロードは、まだそこにいるの？
俺が早いわけでなく奴が落ちてきた。
え〜っ？
これで落ちる？
そう俺にも経験がある。
島松のU字の恵庭側からの登りで、ひぃひぃ言いながら登っていた。
若い衆がなにやってるのおじいちゃん。
とばかりに涼しい顔で抜き去られる。
俺はペースをキープしながら走っている。
奴が捕まった。
そういえば下半身はロングのレーパンで見えないものの腰に張りがない。
上半身に強さがない。
コアができていない。
初心者なんだべな。
抜くときに奴が参ったとばかりに俺に言い放った。
どうやったらそれだけの荷物を積んでそれだけ走れるん？
あ〜はぁっはぁっはぁっ！
年季じゃ。
とほざきたかったが威張れるほど積んではいない。
明日になると速くなりますよ。
田邊さんもっと速くなりますよ。
師匠に何度言われたか。
言われるごとに、そうだべか。
満更でもなくその気になっていた。
さて、上りが終わると下りが始まる。
さっきのモーター付きと比べると俺の方が転がるはず。
案の定下りの中央辺りで捕まえた。
一気に抜き去る。
おやっ？
という気配を感じる。
そのままぶっちぎり。
これがロードの力をじゃぁ！！
その後は、平坦で３〜４ｍの向かい風。
クラウチィングで２５Km以上をキープ。
前日の休息で走りにキレがある。
３０Km地点で補給を。
ロードは、まだ来ない。
そのままの勢いを９０ｋｍ地点まで持続。
あとはきついアップダウンが連続した。
目標の津島やすらぎの里に１５時到着した。
ここは、温泉付きで中に夜も営業のレストランあり。
ゆっくり浸かり休憩室でこれを書きつつ夕食も済ませた。
只今１９時１１分
あとは、外のじゃまにならない場所を見繕いご就寝とするか。
台風一過の青空の下、四国の紺碧の海。
爽快な走り。
登りで少々流れるくらい汗。
この度の一番の気分更新。
このおやじ、アゴハリ一族。
世に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
斜めから見る習性は、周囲に疎まれる。
趣味：ロードバイク／ クロス カントリースキー／ そして、コンサドーレ札幌のサポーター