攻撃的サッカーチームへの変身を始めた北海道コンサドーレ。
神戸をあっさり一蹴してしまった清水。
手強そうだな。
札幌は、相手の寄せを引きはがすこと出来る?
スタジアムで観たコンサの今が
なるほどこういうことなのか、とよく理解できる一戦となる。
試合開始時間は、午後7時。
俺の夕刊配達を終えさせ支度をし直す。
自転車で出かけられればいいのだが、と思う心を一押さえ。
もうすぐだ。
ここまで来たらそのカウントダウンは、すぐそこ。
歩き始めて気が付いた。
俺の大好きな匂いが戦そよいで来る。
松の匂い。
高貴で清らかで健やかな香り。
春に、眠らせていた活動を開始する木々。
その現れなのだろうか。
いいなあぁ。
春だなぁ。
開幕だなぁ。
試合開始まで十二分の余裕がある。
しかし気持ちは、急くばかり。
早くあの中に浸りたい。
選手達の熱い戦いを今は遅しと心ときめかせる空間。
5時30分には、先乗りしていた女房と合流。
ほどなく半透明のビニールホースを各コーナーから
合計で8本:多分 引き延ばし始めた。
コンサの試合で始めてみる光景がそこにある。
芝は、短い。
ふかふかの絨毯からカーペットに敷き替えしていた。
もう一人友も合流。
客席は、1/3を少し上回った位。
2万人越はないか。
試合前練習が始まる。
裕樹がいない。
腿の故障だと発表されている。
重さはどうなのだろう?
昨日の俺は、期待半分覚悟半分で臨んでいた。
期待は、コンサの活躍。
清水にやられてしまう覚悟。
攻撃サッカーを実践し始めて2ケ月のチームである。
未熟の言葉が貼り付いている。
数少ないCK
名手福森と言えど
100発100中は
あり得ない。
清水は、出来ることを表現していた。
4-4-2でコンパクトな守備。
特に真ん中は厚めにして楔からのエリア侵入をさせない。
札幌の理想は高い。しかし未熟の現実もここにある。
札幌はコンパクトな守備の清水の中盤でボールを回せない。
そこを両サイドにロングを入れて深く突破を図る。
清水は、そこに無理な守備をさせない。
札幌にコースを明け渡さない守備。
前半の入りこそ、活きのいい動きから特に札幌の右からチャンスを構築できた。
左からエリアに侵入した菅に絶好のクロス。
菅は、若い。
綺麗なゴールしかイメージしていない。
自分のお腹辺りのボールを足に当てて流し込もうとした。
微妙に合わせづらい距離。
あそこは、地面平衡にヘッドを合わせる。
若しくは、身体ごとボールをネジ込む。
ゴンなら岡崎ならそうする状況。
菅は昨日そうした場面を数回逃している。
JAYへのクロスがドンピシャで1本決まる。
が清水は想定済みとばかり戦い方を変えないし落ち着いている。
清水は、判っていた。
札幌の運動量が落ちることを。
それから料理すれば美味しく調理できることを。
そして結果は清水の描いた図面通りに仕上がった。
今の札幌は、右からのクロスしかない。
クロスは、コースを塞いで無理に懐に入れられないように。
三好、駒井の突破をさせないように。
それでも上げられるクロスに真ん中に高さは、JAYだけ。
ならばそこは、身体を預けてフリーにさせないこと。
札幌の武器の一つに福森のフリーキックがある。
彼にキックの機会を与えないこと。
危険な位置で無駄なファールをするな。
CKをあたえるな。
凌げば清水には昼間の電車並みにスカスカス~の札幌ゴール。
いつでもど~ぞと魅力的にシュートを待っていてくれる。
負けて当然。
勝てるとしたら不完成守備の相手。
J1にそんなチームが数あるとは思えない。
そう、コンサドーレは降格争いの渦中にある。
このおやじ、アゴハリ一族。
世に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
斜めから見る習性は、周囲に疎まれる。趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター