奴等とて生き物。
餌を食べ糞を落とす。
北海道は雪が降る。
馬糞はその下に埋もれて春になると顔を出す。
ふきのとうと馬糞があるの訪れを彩る。
馬糞が乾燥してくる。
乾燥すると少し強い風で舞い上がる。
これが馬糞風。
ウトナイ湖
画像:北の道の駅より
次に自動車が馬にとって代わる。
タイヤにチェーンを巻いたり、ピンを打ったりでアスファルトを削る。
削られたアスファルトが馬糞の代わりに舞い上がる。
これも馬糞風と呼んでいた。
当の馬は、俺じぁないですぜ。
とむくれていた。
その中に細かなピンの金属片も混じっている。
これが肺に入り込む。
肺が土埃やアスファルトの粉と一緒になった金属片に悲鳴を上げる。
そこでスノータイヤが登場して馬糞風が収まった。
かに見える。
が、道路には、滑り止の砂が顔を出す。
中には、融雪剤:塩化カルシウムも混じっていたりする。
これが徐々に端に追いやられて道の両端に砂の川になる。
そこを時として大型車が走行したりする。
もうもうと砂が舞い上がる。
俺たちむき出しの自転車人は、砂漠の砂嵐を疾走するようなもの。
大きな雨が降るとか、道路の清掃が進んで来れば収まるのだが
それまで待てない。
昨日は師匠の呼びかけで、サイクルルラザ発~白老の往復があった。
俺はそうそう夕刊を休めないので、ウトナイ湖まで金魚の糞を申し出る。
師匠、待っていませんよ。
待っていられては、気の毒と言う物。
9時45分スタートで10人が走り出した。
走り始めと市内という条件の中なら、集団に潜り込めそうと3番手につけた。
すぐに心拍数140まで上昇。
そこまでは下り基調なのにこのペース。
それでも俺以外の皆さんは落とし気味。
大曲に差し掛かると一段ペースアップ。
その前に俺の後ろに、おいてってくださいと伝えていた。
やはり千切れる。
当然の帰結。
一人初対面の方が落ちてきてくれた。
俺を引っ張ってくれる。
仕事の関係でお昼までに札幌に戻るらしい。
そこでロンリージジィーをひいてくれた。
お蔭で恵庭で信号待ちの皆に追いつく。
が再スタートで離される。
信号で追いつくを千歳まで繰り返した。
気が付くと引いてくれた白ジャケットがいない。
どのタイミングで抜けていったのやら全く気が付かない。
ありがとうございました。
千歳の市街を過ぎると師匠が言う。
ここまでですね。
ああ、そうです。
信号補助が得られないここからは又一人旅です。
向かい風がキツイ。
それでもケイデンスを上げてウトナイまで走り切る。
もういないだろうか?
いた!!
先導の皆さんが暖かい顔で出迎えてくれた。
時間を見ると12時と少し。
頭で帰りの時間を加算する。
夕刊の配達に間に合わない可能性あり。
一口カステラを放り込み。
復路の再スタート。
追い風なのだ。
今来た道が向かい風。
直ぐ引き返した道が追い風以外であるはずがない。
グイングイン上がる。
帰りは、風に乗ってトップギアでケイデンスは落とす。
小便タイムなし。
休憩と呼べないほどのウトナイ湖と折り返しだけ。
ノンストップで自宅へ戻る。
2時25分着。
往復約100Kmを4時間25分04秒。
うどんを掻き込み夕刊配達へ。
身体が操り人形の如きにぎこちない。
しかし、カブはエンジンが付いている。
アクセルを回す。
ぶ~ん、タイヤを回す。
道には雪はなし。
快調、下車して玄関へ足を運ぶ。
おんや?
重いなりに運べている。
足が動く。
気持ちよく152軒を配り終えて御帰還。
そしてこの日もう一件の用事を足しに再スタート。
サイクルプラザを過ぎた
羊ケ丘通りの交差点で一緒だった自転車に遭遇。
お疲れ様でした~とお互いの声を残し彼は、左へ俺は直進。
用事を足して帰宅したのが7時30分。
久しぶりに有意義に過ごした1日となる。
このおやじ、アゴハリ一族。世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター