2017年4月17日月曜日

欲張り

昨日の北海道コンサドーレ札幌VS川崎フロンターレ戦には、がっかり。
1-1のドローで終了。

もう一つの楽しみ奈良竜樹にどの位ブーイングが浴びせられるか?
66歳ジジィーの予想は、見事に外れ。
半分の激励と半分の非難があるだろうと予想していた。

オラ、東京さ行くだ!
と親の反対を押し切って上京してしまった息子が立派にやっている。
最初の会社では、力を出せず。
移った会社でやっと場所を与えられると思った矢先に怪我を負い。
そのアクシデントを乗り越えて札幌に出張してきた。
そんな息子を迎える心境なのか。







コンササポーターに
深々と挨拶の奈良竜樹





札幌の選手に送られるボリューム以上の激励の拍手が満場から起き上がった。
奈良は、少し揺れて見えた。
そしてとても清々しい表情を見せた。

まずいなぁ、内心思う。
身体は、札幌を出たあの日より二回り厚く見えている。
どんな相手にも当たり負けすることはないだろう。
そんな奈良を気持ちよくプレイさせてはいかんべ。














最初のスローガンは、どんな手を使ってもJ1残留、じゃぁなかった?

いや、それでいいのだ。


奈良自身が札幌を北海道をサッカー選手の原点と
捉えていてくれることをサポーターは全員が知っている。















それは、試合が終了してからの彼の行動が示していた。
ホームサポーターに挨拶をした。
その瞳に霧雨の雫が滲んでいた。
コンサのベンチへ出向き野々社長、
四方田監督そして馴染みの選手達と握手を交わしていた。

少年のような顔で。
親は、念ずる。
息子よ怪我に気をつけてな。
病気に気を付けてな。
精進するんだぞ。
友達を大切にしろ。
家族を大切にしろ。


さて、試合を振り返ってみよう。
北海道コンサドーレ札幌は、完全にJ1仕様に生まれ変わりました。
チーム宣誓をしている。
いや、右手を上げてサポーターの前で宮澤が語っているわけではない。

試合開始の笛が鳴りキックオフ。

ピッチでプレイする姿が眩しい。
連動してボールを奪取する。
危険な場面では体をぶつける。

危険な場面で、と言えば福森のPKファールは、
正当なチャージに見える。
横から肩をぶつけている。
昨日の試合で場を壊していたのは審判。
これに限らずミスや流れの悪さが際立っていた。

札幌は、がっぷり四つで戦っている。
焦りや、恐れ、怯えがどこにもない。
都倉が言っていた。
一人一人がやれることをやる。

そうすれば自ずと結果が出てくることをこれまでの試合で確認できた。

全く互角、いや少々優位にさえ見えていた札幌0-0で試合が深く進んだ。
後半の74分均衡が崩れる。

これも因縁の深い福森のファール。
エリアに切り込んだ相手にPKを与えてしまう。

これで川崎先制。
底力のないチームならこれで万事窮す
が、流れを変える男がいる。

まず一人目が横山。
PKゴールのボールを脇に抱えてズンズンズン、とセンターラインへ運ぶ。
面白いことになったじぁねぇか。
ええ、そうじぁねえか?
なんとも頼もしい。
俺たちぁこんなことでくじけることはない。
なぁ、みんな。
よし、見せてやろう、俺たちの力を。
あの姿で落ち込む心が気迫の気持ちに変化した。

そして小野伸二。
実は、小野伸二の凄さを理解できていなかった。
ゴールを上げるでなし、アシストを何本も上げられるでなし。
確かに上手い。
大きなピンポン玉がサッカーボールを扱っているかのよう。
躍動と言う言葉がこれほど似合う選手はいないだろう。

札幌での伸二は、それまでの選手と思っていた。

ところが小野伸二の真骨頂を昨日見た。
先制点を入れられた79分小野伸二投入。
ゲームのリズムががらりと変化した。
コンサのボール廻りが格段に上がった。
相手が右往左往させられる。
当然マークが緩む。

中央やや右サイドから少し入ったところで、宮澤がサイドチェンジの長いパス。
左サイドで受けた菅が勝負する。
ドリブルで仕掛けて深く入り込む。
DFにカットされるも荒野がリカバリーしてクロスを上げる。
伸二がDFの注意をひくエリア内への走り。
それまで自由にさせていなかった、都倉のヘッドにDFは一瞬の遅れが出た。
都倉は、セオリー通りに下に叩きつけた。
都倉がセオリーを実現できたのはフリーに近い状態が作れていたせい。
放たれたヘディングボールは、
GKの身体をゴールネットの中にボールと一緒に押し込んだ。

82分のこと。
ゲームの流れを変えたベテラン二人の触媒で燃え盛ったコンサ。

しかし、逆転するまでの余力はなかった。
故障のジュリーに変わって先発の内村が50分に故障交代した。
ベンチにFWのジョーカーカードが無かった。
ヘイズがいない、金園がいない。





早く帰ってこい。
でも十分で帰ってこい。
皆まってるから。







いや、上原がいる。
この日の試合では、3枚のカードに選ばれなかった上原。
が、上原にチャンスが巡ってきた。
君の力が必要な場面がやってきた。

14番の爆発を見せてくれ。

やれると見ればもっと見たくなる。
これが人情というもの。
コンサの活躍がもっともっと見たい。
欲張りなジジィーなのだ。

先に使用した万事窮すは、誤り。
さてなすすべがなくなってしまった。
困ったなぁ、ではない。
本来は、万事休す。
物事が止まってしまうが、その意味となる。


このおやじ、アゴハリ一族。世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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