2016年8月9日火曜日

真夏の果実が江戸時代なら

桑田圭祐の真夏の果実。

♪四六時中も好きと言って。

昨日は、なんであんなにいい日だったんだべ。

午前中は、知り合いの農家さんでトマト摘み。
ちょいと以上に変態農家さん。

好きで作物していると言うには、あまりにもストイックに過ぎる。
確か2400平米の農地を一人で管理している。

農家の規模としては、無論小さい。
小さいけれど一人では無理。

農薬を使わずおいしいものを育てようとしている。

その人は、俺の3歳先輩。
根っからの百姓ではない。















灰色の目のその先輩は、女性。
曲がったことはしない、させない。
芯が太く妥協をを許さない。

俺の様にへそは、曲がっていない。

何事も正面から当たる。
妥協と言う言葉を忘れてきた女ひと。

数年前までとある企業の代表だった。

その俄にわ か農家さんに委託した調理用トマトを収穫に行ってきた。
シシリアンルージュでアイコと黒トマトが少しずつ。

ハウスの中で作業。
熱い。
昨日は、風の強い日で横から風が抜ける

枝のトマトが紅い。
興奮を呼び覚ます色。
完熟のトマト紅は、俺のどこかに眠っている野生を目覚めさせてくれた。

えっ?
君に理性だとか社会性だとかと言う脳味噌の島はどこにもない!
まぁ、一応そういう風に書いて進まなくては文章の体を為さないのだから
そこは目を瞑って、頼むから。

はは~ん、こんな味ね。
おおう、そうか。この位の熟れ方だとこうなるのかい。
などと時々は、喉の渇きを潤わせながら小一時間で作業終了。

その後、この愛すべき先輩と徒然つれずれ を語らう。
ブルーベリーを収穫し、より分けている。
売り物にならないものを、はいっと手渡してくれる。

ガバッと食べなさい、と盛んに勧める。

小さくたって一つずつ味わいたい。
ちまちま一粒食いを重ねる。

甘い。

渋いも、酸っぱいもどこかに素っ飛ばし甘い。
その甘さは、母の味。

凛としてはいるけれど、
妥協もしてくれないけれど
最後は我が子の行動を全包する。
そんな愛情がこのベリーの味。

甘いねぇ。
そして大きいねぇ。

へその曲がった俺は、それで収まらない。

ブルーベリーは酸っぱくて甘いからおいしい。
すべからく果物は、そうあるべきだ。
と話の尾に付ける。

これ食べてごらん。

酸っぱいではなく、苦みが先に来る。
さっき獲ったもの。
完熟してるけど1日寝かせると渋みが取れる。
甘さが引き立つ。

あちゃぁ~っ、一本取られる。

そうか、俄か百姓と言えど矜持を胸に仕事をしている。

勿体ないなぁ、
思わず一人語ちる。

カフェしない?と言うお客さんもいるよ。

じぁ俺マスターしようか。

駄目、言下に断りが入る。

色が強すぎ。
田邊さんの色では、私のカフェにならない。

ま、そうだわな。

そんなこんなの楽し~いひと時で午前中を過ごす。


太郎物語を読んでいる。
曽野綾子の本。
本好きなら今頃?
と眉根を寄せることになるだろう名作らしい。
青春編でただいま二冊目。

1973年が初出版という。
俺が23の時。
そして43年前の作品になる。

言葉使いに少々の古さと上等さ:曽野綾子は東京生まれのお嬢様
があるものの息子三浦太郎を題材にした小説シリーズで
瑞々しい感性が心地よい作品。

そこに二六時中と言う言葉が出てきた。

おいおい四六時中だべ。

どっちも6がキーワードになっていると女房。
2×6=12
4×6=24

一日24時間が何か関係性がある、と給う。

調べてみる。

その昔は、江戸時代の時刻は十二支で二十四時間。
12の掛け算は、2×6。
現代は24時間で4×6。

時代の変化ということでそうなった。
ならば、桑田の曲が四六時中ではなく
二六時中になっていたかもしれないと。
それだけの話。

そして夕餉。
冷製イワシのトマト煮
午前中から作り冷蔵庫で冷やしてくれていた。
普段恵比寿は1本。
昨日は、3本行ってしまう。


このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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