2016年1月9日土曜日

第一通報者

消防車が到着して消火にかかる。
消防士の一人が、大声で聞く。
「通報を頂いた方いますか?」

「自分です。」
小さく手を上げて応えた。

消防士は、そばに寄ってきて
「こちらに待機していてください。」

場所は、閑静な住宅街。
近くの取引先で営業を済ませ出てきた。
車に乗り走り始めたところ。





火事とは関係なし画像






火災報知機がなりだした。
報知機の起動先は、
独身者仕様の4階建てのマンション。
1階の廊下窓から煙が出ている。

携帯電話で119番通報する。
住居表示を見て間違いのないように伝えながら
現在の状況も手短に話した。
自分の名を聞いてきたので応えた。

電話を終えてマンションに向かって大声で叫ぶ。
「〇×マンションの方、火事です。」
「逃げてください!」

何度も叫んだ。
数人がマンションから逃げ出す。


消防車に続いてパトカー到着。
その時には、もうすでに鎮火している。
警察官が、消防士と話を始めた。
消防士が、こちらを指差す。
警察官が、俺に視線を向ける。

そして、近づいてきた。

俺の前に立った警察官は、表情を殺し抑揚のない声で
「通報された方ですね?」と聞いた。

「はい」と応える。

「少し静かなところでお話を伺いたいのですが」
とすぐ傍の民家の方を顔で指し示す。
その瞬間警察官は、彼の左手で俺の右腕をぐいっと引っ張った。
彼の手は、俺の肘に添えられたで移動する。

「なに?」
思わず声が出ていた。

善意の行動をしたつもりなのにとても気分が悪い。

警察官は、第一発見者を疑う。
発見者の
目の動き、声の抑揚、
そして腕を引かれた時の体の反応を観察している。

結局火事の原因は、その場では不明。
窓の下に捨ててあった寝具のマットが燻っていたという。
状況から放火の可能性が強ったのでなおさらの観察なわけだ。


収斂火災という言葉を初めて聞いた。
収斂火災で検索する。

NHK生活情報 2013年11月13日
ロンドンガラス張りの高層ビルが犯人。
ビルに反射した太陽光が集光。
高級車の一部が溶ける。
店のカーペットが焦げる。

ビルの窓から反射した事件では、日本でも報告あり。

1994年 平成6年

東京・大田区の蒲田駅前のビルの反射光でバイクのシートが溶ける。
1996年 平成8年
横浜市の日吉駅前の球状のモニュメントの反射光で服が焦げる。
2011年 平成23年
渋谷区の建物のステンレス製の外壁の反射光でバイクのシートが溶ける。
こちらは、鏡の例。火のない室内から出火。
原因は、拡大して映る化粧用鏡に反射した太陽光。
この鏡は、凹面鏡。

鏡だけでなく
文字を拡大するルーペ
ステンレスのボウル
花瓶
金魚鉢
水晶玉
ペットボトル
窓に貼り付けた透明な吸盤などが修練火災の原因になるという。

特に太陽の角度が低い冬は、室内の奥まで光が届くので要注意。

本年1月5日NHK News Webから
「収れん火災」 東京消防庁が注意呼びかけ
発火実験動画を含む記事

こんなニュースを耳にして序段のような嫌な記憶に焦点が当たった。


このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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