2015年10月8日木曜日

17時間を二人でかけた130歳 VOL2

厚田辺りまでのアップダウンは、短いのでさほど体力を奪わない。
しかし、浜益地域に入ると長いアップダウンが連続して現れる。

師匠言うに、走りの差は上りで出る。
健ちゃんが遅れ気味
付き添いたいが自分の疲れが増してしまう。
手頃な地点で待つことになる。

彼は、山ダン:山男 そんな言葉はないか?
自転車は、2番目。
だから遅くて当然と思っている。

俺も遅い、工夫の上で一段上を何とか出来ないかと日々頭を捻っている。

今持っている力が最大活かされているのだろうか? と
彼の脚力は?
力が無ければ詮なきことなのだが。
これは、後に書くことにする。







留萌黄金岬
北海道一周1日目



9時健ちゃんは、燃料を入れたいと申告。
ベンチのある場所で小休止。
バナナを一本入れていた。

もしかしてここまで無補給?
水分補給もしていない?
一抹の不安。

消化のよいもの、速、エネルギーになるものを
走りながら少しづつ補給するのがベター。
長距離では、どんと燃料補給するのは ✖。
胃袋に十分な血液が流れない、消化不良を起こす。
水分補給も忘れずに。

北海道一周で浜頓別を走っていたとき手持ちの燃料ゼロ。
道端の赤爪草を食べながらエネルギーを継いだことを重いj出す。

増毛でコンビニ補給。
健ちゃんは、コカコーラを一本平らげる。
過去にこれを飲んで元気を取り戻した経験があるという。

ここでも不安?

空腹の炭酸は、胃に刺激を与えすぎ。
他に固形をいれているのならよしなのだが?

お日様の恩恵もあり
10時30分、ウインドブレーカーを脱ぐ。

深川に知り合いのおいしいラーメン店があるので
そこまでの70Kmを一気に向かうことを申し合わせ走り始める。

しかし、ここを境にペースがガクッと落ちてきた。
全然踏めていない様子。

ハンガーノック

何とか留萌、声がかかる。
もうだめだ、深川まで持たない。
留萌で食事しよう。
市街への入口は少し長い上り。

頂で小さな喫茶店発見。

入店、11時30分。
出発してから7時間超。

床に頭を埋めてしまうのではないかというほど
うなだれ、油汗を流している。

こんなの初めてのことだと嘆く。
以後の走りを心配している。

めし 食やぁ治るべと考えつつ。
俺は、消化を考えスパゲティにカレーに乗せたメニュー。
いろんなものにカレーが乗せてあるけれどこれは初めて。
カレー自体がレトルト並みなのでおいしさもそこそこではあったが
新鮮なメニューということで〇。

彼は、どれも食いたいしの心境なのか
さんざん迷ってカツカレーをオーダー。

???又も心配。

俺のスパが早く用意できたので一緒につまんでもらう。

彼のカツカレーは、
底上げになっていない皿にたんと盛られたご飯。

流石に少し残す。
俺にカツを勧めてくれるが消化に悪いと断る。
空腹のときは、なんでもおいしく見える。
喉から手が出そうになっていた。

すぐ再開は、おなかに影響する、消化を助けるためにコーヒーをオーダー、
ブルマン450円、おいしい。
時間も消費することで彼のエネルギーは、戻ってきたようだ。
50分をここで過ごした。
再び走り始める。

233号線留萌と雨竜を結ぶ峠。

ここまでの峠と比べると子供みたいなもんもんだから。
と励まし登り始める。

エネルギーが補給されたせいかペースが戻ってきた。
水分の補給もしている。

無難に超え深川入り。

休憩がしたいという。
12号線手前で、道の駅が現れてきた。

ソフトクリームを食べながら、留萌の峠で逆流しそうになったと告白していた。
胃が荒れているに違いない。
俺は、ヨーグルトと小さな餡ドーナツ。

あくまでストイックだね、

時計は、15時過ぎ。
まだ100Kmは、残っている。

彼もハンガーノックの怖さを実感したのかパンも平らげ、
補給用に小ぶりのドーナツも購入。

信号待ちで、少しずつ水分補給も忘れずしているようだ。

道の駅から走り始めて間もなく
ふかがわラーメン道場極み が右手に見えた

ここでの昼食が実現せず、残念。
増田店主を訪ねようとも思うが時間は、ない。
これも断念。
どう計算してもまだ帰宅まで4~5時間は必要。
暗い道走行を少しでも少なくしたい。

極端なアップダウンがないせいか、
ロングの燃料補給のコツを掴んできたか
健ちゃんの走りに速さが加わってきた。
ここにきてピッチがあげられるとは驚き。


それではと、もう一段ピッチを上げる。

奈井江辺りで日が落ちてそう。
早めにウインドブレーカーを再着。

すっかり暗くなった空。
交通量の多い12号線は、車のライトがありがたい。
しかし、ありがたくない虫、虫、虫。

深川でもちらほら見かけたが夕方に降って沸いた様な雪虫の群れ。
耳に入る、口にも突進してくるのでオチョボ口。
この攻撃は、完全に帳とばりが 降りた後まで続いた。

俺の前方ライトが暗い、電池切れ。
美唄のコンビニで購入取り替え。

その間に、彼はエネルギーを補給。

ここから札幌までは、60Km。
もうゴールが見えたといっていいだろう。

後ろを振り返り確認していたが
深川から結構なペースを保ってきたが彼は、付いてきた。

おお、友よ君は結構な脚を持っている。
俺の脚を自慢するわけではない。
まだ一人前と思っていないがそこそこ走る65歳に近づきつつあることも事実。
その俺に付いてきている。

彼の走りは、一変した。
この先、その脚を十分に生かすための工夫を重ねていくことになるだろう。

もう一つの驚き。
彼は、シッティングでサドル位置も動かさず一貫して走り通した。
多分背中、肩、上半身がバリバリのはず。
体幹の強さが無ければこれは通せない。

俺が、師匠に言われた言葉、

まだまだ早くなります。

彼にこそ贈りたいと思う。


トリックアート

彼とのライドは、江別で分岐する。
そこまであと僅か。

江別市内手前の橋で内側車線工事。
夜は、標識をつなぎ休工。
長い距離なので車の邪魔。
舗装をはぎ取った標識の内側道路に避難して走る。
行く手に工事車両が駐車させてあり走行不能。
車が来ないことを確認して舗装部分に戻ろうとする。
2本の溝が見えていた、段差があるのもわかっていた。
直角近くに乗り上げたが、溝に見えたのは思ったより高い全三弾の段差。


撃沈。
無論用心してスピードも緩めていたが気持ちも緩んでいた。
もう目の前が健ちゃんとの分岐点。

ああいうときは、一度降りないとダメなんだな。
最後に俺らしいドジで友と別れる。

帰宅は、20時52分。
友は、20時40分着。
メーターは、290Kmを示していたという。

再会は、忘年会だな。
そのとき、集ったメンバーに溢れるほどの与太話を吹くことにするべ。
な、健ちゃん。



このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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