2018年8月23日木曜日

自転車日本一周24日目 飛ぶべか

台風19号がどう影響するのか。
俺に、解ろうはずはなし。
天気予報によれば晴れ。
とりあえず早めに出立して昼までに下関市まで行こう。
距離は120km。

4時にしようと考えていたが1時間遅れの5時発。
寝させてくれない。
またもや蚊。
ちょい風ありで大群で来ること無し。
少数でも寝られないことは、同じ。
結局1時くらいまで右往左往の寝床探し。
たどり着いた場所は、屋外ベンチ。
ということで起床が4時。
そこから準備してのスタートなる。

当然にまだ暗い。
この間揃えた前輪スポークにつけたライトが心強い。

車の通りは少ない。
前方が問題なく照らされる。
走りいい。
脚を使わない走りで120km。
お昼までに7時間。






十分な時間。

長丁場の旅。
毎日毎日走る。
荷物を積んで走る。
過酷なり。

そこの走りも楽しみながら。
その極意は、走らない。
でも走る。

昨日は、獲得標高が1000mを超えている。
それでも脚は、疲れていない。

90kmまで順調に距離を稼いだ。
ここからが大変。
大変という漢字を変換すると昨日と出てくるくらい。

強い向かい風。
かなりに強い向かい風。
進む訳がない。

そのうち突風も出てきた。
正面だけでなく横からも。
一端昼食にしよう。
12時。
あと14kmほどでゴールの地点。
少しすすんでみる。
もっていかれる。
コントロール不能で。
命の危機あり。
降りる。
降りて自転車を押す。

それすらさせてもらえない。
時折立っていられないほどの突風が吹く。
コンビニに避難。
最初は、店内で様子見をさせてもらっていた。
せっかくなので店外で猛風をライブで観察し始めた。

片方が海あり。
反対に山。
そこから山背となって吹き下ろしてくる。
はたまたその山並みに沿って木々を舐めてゆく。
草むらに吹く風が根こそぎもってゆく。
草同様に木々も広くお辞儀する。


倒れないよう立てかけた自転車に背を持たれている俺。

それをも全部を持っていこうかという突風。

どこかで遭遇したなぁ。
かつて北海道大学のポプラ並木がなぎ倒されたあの日。
あの時の台風の風。

不思議に思う。
これだけの風が吹くと屋根、看板、バケツ、洗濯物、牛。
何かが飛んでいてもおかしくない。
それがない。
飛んで来るのは、小さな砂利だけ。

大間のときに思う。
狭い場所の風は、そこで勢いが倍加する。
ここの風も同様。
強風に慣れた土地のだった。

いつまでも埒が明きそうにない。
弱くなるその間を手押ししよう。
ピンディングシューズは、履き替えている。
歩きやすいシューズで、歩道を手押しし始めた。

そこまで地元の水産大学自転車部所属の彼と
そのクラスメイトが話相手をしてくれていた。
GGの相手をありがとう。
日本一周のプレートを見て親子3人の差し入れを頂戴。
ありがとうございます。

時折乗ることのできるタイミングあり。
万が一を考慮して慎重過ぎる遅速。
それでも歩くより早い。
手押しと遅速で魔の地域を抜けた。

あと30分早ければその現場に居合わせることはない。
どつぼに嵌はまっていたことになる。
強い風ではある。
ではあるが、慎重ささえもちあわせれば、
いつでも降りられる態勢を取っていれば進むことができる。
下関の市街までたどり着く。
風の勢いを建物がガード。

着いた。



関門橋

20円歩道

トンネル中央
ついに門司市到着。
初めての九州の地。
68歳がその事実だけで興奮している。

これから寝場所を求めて彷徨いたくない。
トンネルの出口で地元の男性が声掛けしてくれる。
俺は、スマホ名人になったばかり。
ホテルだって探せる。
はずだがバッテリー切れ。
その男性が最寄りのホテル検索をしてくれる。
で昨夜の宿に到着。
近所の飲食店をざっと流してみるも気に沿わず。
コンビニでヱビス他のつまみ調達。
部屋で九州渡来を祝う。
終えるとコロリ。
めざめてゼロ時。
これを書き上げた時が2時。


このおやじ、アゴハリ一族。
世に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。
札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
斜めから見る習性は、周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、コンサドーレ札幌のサポーター

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