2016年2月8日月曜日

1g、12000円

2月6日伊豆の海で観光高速艇が鯨と衝突する事故があった。
69人の乗客及び5人の乗員に怪我がなかったようで幸いなこと。

公道で鹿や熊が車と事故を起こすこともあるのだからさほどに珍しい話ではない。

とは、いうものの鯨と船の衝突事故が頻繁に起きていることにも驚く。

鯨と船の衝突事故

2006年3月17日 nikkansports.com
長崎県対馬沖 九州高速船ビートル218便:乗客乗員127人が、
クジラらしい海洋生物と衝突した、けが人はなかった。

画像アロレス笹川平和財団サイトより

鯨との衝突事故 2005年4月調べ
日本、特に九州西沿岸で起きている。

財団では、衝突事故の頻発原因を以下と考えている。
1.捕鯨禁止に伴うクジラ資源量の増加。
2.船の高速、大型化。
  互いに認知してもクジラも船も回避する余裕がなくなる。
3.海上交通量の増加。

2012年4月テレ朝高速艇と鯨の衝突ニュース動画


思い出したのが、マッコウ鯨の不思議と不幸。



不思議
1.脳の半分左右交互に眠る。
  海の中で肺呼吸を行っているので完全睡眠は、できない。
  
  どうしたらいいべ?
  で、
  右目をつぶり左脳が眠る。
  左目をつぶり右脳が眠る。
  半球睡眠といい不完全な意識下で浮上して呼吸するんだと。

  こういう時事故が置きやすいんだべな。

ここが原因とすれば、
高速艇が近くにいるよ~と鯨に分かってもらえる
犬笛や鷹笛のような方法ってないんだべか?

寝姿は、色々。

水中に浮いたたまま、
海底に沈んで、
水中に潜ったたまま。

海中に縦に浮いて寝るのは、抹香:マッコークジラ。
上下は、逆の場合もあり。

大きなもので体長20m超え、体重50トン以上。



抹香鯨睡眠






画像
Lobojo's Den


2.龍涎香価格:りゅうぜんこう
  抹香鯨の名前の由来で鯨の腸内に出来る結石。
  抹香に似た薫りがある、香料や媚薬に使用。
  非常に貴重なことから金の5倍近くの値段が付くこともあるという。

  ※金価格 4728円/1g:2月5日田中貴金属工業サイト


お香通販
12,000円/1g










3.鯨蝋:鯨油
  ・1頭から最大40バレル:約6トン採れることも。
  ・脳油とも言われる通り頭の上部に溜まっている。
  ・アンテナ替わりの音波受信機能。
   または、自ら大きな音を出し
   脳油で増幅させ音波砲に利用するという話もある。

   カメカメ波~ではなく、ホエホエ波~!!

  ・鼻管に海水を通して鯨油を半固形化して比重を重くし
   深海へ潜るためのフロー調整にもする節もあり。
   潜水能力は、2000mとも3000mともいわれる。
  ・鯨蝋機械潤滑油
   初期の人工衛星アポロや、ロールスロイスの
   潤滑油として使用されていた時期もある。
  ・薬・化粧品原料

アメリカの昔の話。
ロウソクの材料が、獣脂、魚脂であったため
臭いがキツく光量が少ない。
そして、煤が出る。
鯨蝋をローソクに加工すると何倍も明るく煤もでない。
あっという間にヒット商品となる。

そうなるとマッコウクジラの乱獲で瞬く間に世界の海から抹香鯨が消えていった。
近海から遠海の捕鯨に舞台が移動する。
日本近海にマッコウ鯨が多く回遊することからアメリカは、日本に開国を迫った。
当時700隻からの外国捕鯨船が日本近海へ来ていたという。
そのほとんどがアメリカ船だった。

乱獲されたクジラは、鯨蝋のみ採集し後は、鯨蝋を煮るための燃料に使用した。
燃料に使用できない部位は、海に捨てた。

日本の鯨の食文化では、捨てるとことがないというくらい有効に利用されてきた。
ただ、抹香鯨の肉には、鯨蝋:鯨油が混じっているので油抜きしないと下痢を起こす。
欧米では、油抜きの情報を知らず食用としなかったことや、
食用とするには、保管方法:冷凍技術がなく捨てたのではないかとも言われている。

日本でも食用としての近代捕鯨対象は、シロナガス鯨だった。
さらに昔は、イルカに近い小型の鯨をヤスや銛を使ったり、
毒矢を用いたりして獲っていた。

突き銛捕鯨で有名な土佐では、1600年ころからその漁が始まった。
対象は、比較的動きの遅いコククジラだったという。
それでも12m以上というから小型の船で銛を突く捕獲方法は、勇壮なもの。
なお、鯨の仲間で最大は、シロナガス鯨。
ついで抹香鯨。

アメリカで石油が採油され始めるとローソク原料としての鯨蝋は必要なくなったが
そのときマッコウ鯨は、絶滅の危機を迎えていた。

現在のマッコウ鯨生息頭数は、水産庁の発表では推定10万頭。
他に70万頭とか200万頭と推定数に大きな巾がある。

鯨の缶詰、大和煮などは、貧乏家族の我が家でも
子供時分年に数回は、口に入った。
今では、贅沢な食べ物に格上げされている。

これを書いていたら、食べたくなってきた。
寒い時期は、汁が煮ごこりになっている。
あったかいご飯に乗せると少しずつ溶け出す。
沁みたご飯をかっ込むと口中に甘い味が醤油の香りとともに広がる。
噛み締めると肉と脂の旨みが味覚中枢へズイっと入り込む。

今日は、買ってこよう!。
ところでスーパーに売ってるかな?


このおやじ、アゴハリ一族。
世界に散らばり社会を斜めから見つめブツブツ文句を垂れ
世界の滅亡を防ぎつつ勝手気ままに生きている。札幌市在住、顎が張っている、へそ曲がりで頑固。
物事を斜めから見る習性があり周囲に疎まれる。
趣味:ロードバイク/ クロス カントリースキー/ そして、北海道コンサドーレ札幌のサポーター

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