筋肉繊維が一度切断される。
次にその修復が進む。
修復された筋肉は、以前より強化されている。
負荷が大きい程、回復筋肉も強いものになる。
ツール・ド・フランスをTV観戦している。
トップ争いの興味の他に何か新しい事実を与えてくれるのではないか、
という期待もある。
今年2021年の3戦目にそれがあった。
そのステージの仕舞いを紹介するコーナーでのこと。
元有名ツールド選手サイモン・ゲランスが紹介している。
彼は、「ここでは足が痛くなるほど回しているだろう」とコメントしていた。
日本のLiveスタジオでも良い表現だと解説していた。
筋肉を限界まで張る。
筋肉の繊維を限界まで縮ませ膨らませる。
同時に毛細血管の隅々に血液が多量に送られる。
筋肉は、悲鳴を上げる。
「痛~~い!!」
この「痛い」という悲鳴は、肉体の防御反応だという。
「これ以上やると壊れるぞ〜!!」と警告する。
一回やってみないばいけないな。
そう思った。
その限界の手前をコントロールしながら自分を鍛えてきた。
故障したくないからに他ならない。
人は、その能力の40%しか使っていないともいう。
一段上が望みなら限界踏みを試す必要あり。
俺の目標は、立派な金魚の糞。
師匠たちのトレインに乗って走りたい。
俺のTTコース終盤に最大11%の急坂あり。
紅桜公園前の上り。
距離は、200m位。
坂が始まり1~2割時点で極端に減速する。
ここで目一杯に踏んでみた。
文章に擬音を入れたくないジジィ。
このブログは、文章のトレーニング。
擬音を使わずにイメージが膨らむ文章が書きたい。
なのだがここは、使う。
「ぐわぁ~っ!!」と張った。
えっ!
なにっ!
変だぞ~!
今まで経験したことのない筋肉の膨張。
俺の筋肉は、ここまで膨らむ?
針で刺すと音を上げて破裂しそうな程。
大腿が、「痛いっ!!」と悲鳴を上げた。
叫びを無視して踏む、踏む、踏む・・・。
しかし、しかし?
心肺が心配なし。
こんなアタリは、生まれて初めての経験。
爆発的と言える。
そして心肺の方は、少しの余裕あり。
そして
それは、いつもの2割増し近いだろうか、速度が増している。
壊すことで、大きくなる筋肉。
しかし、準備の出来ていない筋肉では大きな断裂に繋がりやすい。
心肺機能は、この負荷まで持ちこたえることが出来るように育っていた。
筋肉も次のステージの準備が出来ていた。
何より膝関節に異常が起きなかったことも吉。
やっと中級の入り口に到達したと覚える。
自分の脚がここまで作れていたことが嬉しい。
自分が少し誇らしくもある。
それが6月30日水曜日の事。
6月27日の日曜日にロングをやっつけていた。
その疲労が抜けていない上の限界踏み。
次の日木曜日は、雨が降りそうで降らない危うい曇天日。
そして11mの強風。
他にしなければいけないこともあり完全休養。
そして7月2日金曜日。
いつもの滝野峠へ軽く行こうか、と思う。
しかし、昨日程ではないものの風強し。
ならば西岡自衛隊脇を積極的休養、アクティブレスト。
25Kmばかりを流す。
筋肉繊維断が起きるとそこが炎症する。
同時に毛細血管も切れる。
軽い負荷で血流を促し毛細血管の再結合と患部の炎症を緩和させる。
やっぱり脚が重い。
たった150mほどの限界踏みでかなり影響を受けている。
ダメージの強さを改めて認識した。
ハムも痛めている。
が、ここは、いままで経験してきた範囲内。
痛みが顕著なのは、太ももの前の筋肉達。
3日後の朝でも膝上が痺れていた。
ここは、速筋。
速筋は、瞬発力に繋がる。
俺は、その力が足りなかった。
筋肉の超回復時間は、48時間から72時間と言われている。
回復時間は、十分にとった。
が、速筋は、脆もろい。
土曜日は、いつもと同じコースで様子見。
おいおい、どうなってる?
スタートから良いペースで疾走している。
無論抑えめに踏んでいる。
ああ、風?
いや、ほぼ無風。
美しが丘の羊ヶ丘通り、教会横の上りでは、やはり重い。
無理は、しない。
登り切ってサツドラで右折。
住宅街を縫って道道341真駒内御料札幌線へ出る。
341は、すずらん公園入り口までは、なだらかな登り。
重い脚ながら無風の中、走りは、良いペース。
滝野峠も軽めで流す。
上り切って、さぁ下り。
無風、押しもないけれど邪魔もされない。
ハムを使って気持ち良く谷を縫って下る。
脇道から自家用車が合流しようとしている。
ジジィは、危機回避を心得てきた。
事前に少し減速した。
案の定、目前で入り込んできた。
減速が効を奏す。
急ブレーキを使わずに車を回避。
しかし、ドライバーに警告の怒り声を浴びせる。
「おり”ぁ〜〜〜〜!!」
駒岡を抜け平岸通りとの三叉路でサイクルコンピューターを確認。
タイムが丁度1時間と告げている。
ええ~~~っ!
自己新を狙える!!
しかし、紅桜公園の登りも無理せず。
下りると最後の坂、油沢の坂。
ここは、4%くらい。
長さは、200mと少し位。
無理をするとアウターでも踏める。
が、インナーで我慢。
インナーなら高回転させても故障の原因にはならないだろう。
記録に未練あり。
で高回転させた。
抜いて走った区間があったにも関わらずぎりぎりの自己新。
区間の平均時速は、27.97Km/h。
どうなってるんだべ?
風がなかったのが幸いしたの?
だったとしてもこのジジィの自力が上がっていた、
ということ?
Pinarelloを降りる。
別な痛みが、左右に出た。
大腿筋膜張筋だと思う。
骨盤横の窪んた部分。
登りの補助としてダンシングも始めている。
この日の走り初めまでは、痛みを感じた覚えなしの部位。
限界踏みで痛みかけていたところだったのか?
この日の走りでさらに痛めつけた?
最後の油沢の坂が過負担だったのか。
歩きがぎこちない。
師匠の恒例行事「端っこツァー」のメイン稚内のスケジュールが発表された。
7月27日
7月4日日曜日は、軽めで4時間楽しむ。
全体にダメージが回復してきた。
これからの3週間を充実させなければ。