2019年8月に自転車で単独の大事故を起こした。
右鎖骨そしてその下の肋骨5本を骨折。
プラス右肺に微穴。
路面に叩きつけられてぐしゃっと潰れた。
トマトが地面に打ち付けられたように。
体の芯がなくなる。
したたかに頭も打った。
ヘルメットに穴が空いた。
その破損が頭を守ってくれた。
朧おぼろながらも意識は、周囲の安全を確かめろ!と警告する。
前後の車の往来を確かめた。
後方から来た車が、事故を察して停車。
ハザードランプを点灯して後ろの車をガードしてくれた。
二次被害の安全を保たれた。
立てるのか?
試みる。
使える左腕を支えにしてなんとか立てた。
体の力が抜けたままの立ち姿で茫然と周囲を眺めた。
道路の端へ移動。
左手で右手を上げてみる。
鎖骨にズレができた。
折れている。
ガードしてくれた車のドライバーが、街まで乗せてくれると言う。
が、まずは救急車を呼んで見る。
連絡が付き、丁寧にお礼を述べてドライブに戻ってもらう。
後から走ってきたチャリダー達も通行の整理をしてくれていた。
そして事故った自転車の保管を提案してくれる。
有り難し。
おっつけ到着した救急車がなんとか自転車も載せてくれた。
鎖骨にプレート手術。
退院してから自転車に戻った。
が、スピードに対する恐怖が残った。
特に下り坂がおっかない。
徐々に慣らして翌年1年がかりで克服した。
だが、もっと大きな怖いがあった。
あの場所がおっかない。
事故を起こしたその場所が怖かった。
道道16号線になる。
4年経ってその場所を単独で走った。
今年9月のこと。
支笏湖から千歳市への道。
苫小牧へ抜けるT字路を過ぎて緩い緩い下りの直線。
事故のときは、37Km前後のスピード。
その時、その場所は、舗装道路の補修工事が行われていた。
その日は、休工。
路面は、削ったままになっていた。
車道と路肩との境に1cmから2cm以内の段差があった。
雨上がりでその段差に水がたまっていた。
水が跳ね上がる嫌だった。
水のない路肩に上がろうとする。
前タイヤの側面が段差に飛ばされてしまう。
そして右肩から叩きつけられた。
その強烈な衝撃が、脳みそに記憶されていた。
何度か行こうと試みたが行けなかった。
だめだべ、その恐怖を払拭しておかないば。
晴れて風も弱い9月のサイクル日和。
出かける。
その場所が近づくと。
心拍数が急上昇し始めた
息も荒い。
ゆっくり走ろうか?
いや、解決して置かなければ。
今は、4年前よりさらに速くなっている自分。
速度は、40Km/hを超えている。
行けぇええええ・・・・
越えた。
越えると平常の精神状態が戻ってきた。
よほどのショックだったんだべな。
4年かかったか。
やっと事故後のケアが終了した今年でありました。