2021年6月5日土曜日

ほかほかの陰毛と変態老人

焼きいもの流し売りが通る。
俺の耳には、
「石や~き陰毛、お陰毛」と聞こえる。

テニスは、ペニスと聞こえる。
よろしくお願いします、は、イヤらしくお願いします。

俺の耳は、変態?


2019年支笏湖ライドで自損事故
折れた鎖骨を固定していたプレートで作成したベル.
結構な音を響かせてくれる。



蝦夷春せみが北国に夏を連れてきた。
ヤ~ギ〜、ヤ~ギ〜と鳴いている。
ヤギは、蝦夷春せみを指すアイヌの言葉らしい。


2021年6月3日

ヘルメットの庇から汗が滴る。

俺の身体から水分が絞り出される。
絞り出された水分が小さな玉になる。
それは、俺の作りだす宝石達。
徐々に大きさを増す宝石。
重さが、引力に抗えずついに地表へ吸い込まれ砕ける。

ケイデンスは、77rpm。
心拍数は、140の後半。
これを越せば確実に酸欠で足が止まる。
そのぎりぎりを自分自身と鬩せめぐ。




あいつと出会ったのは、この峠。
小顔から華奢な印象を受けた。
しかし、下半身は、別物だった。
男の下半身には、別の人格が宿る。
その人格ではなく、坂馬鹿が住まっていた。

暇さえあれば走っていた奴。

あの時、涼しい顔で「ガンバッ!!」と言い、スィ~と駆け抜けて行った。
2016年 夏。


今の自分は、随分進歩している。

今なら奴に肉薄できたかもしれない。
今は、いない奴の背中を眼前に据えてみた。

幻を追いかけて淡々と回す。
離されるか、ついていけるか?


幻が近づく。
幻は、俺の気配を察したのかスタンディングに切り替えた。

「しめた!」
スタンディングは長く続けられないことを俺は、学習している。
尻が落ちた時に確実に失速する。

あわてるな。
焦ってペースを狂わせてはいけない。
そのままを維持した。

奴の尻が落ちた。
幻の足が止まる。
ハンドルが僅か横に振れた。

幻の速度が、下がる。
「よし、抜けた!!」



幻は、奴ではなく実車だった。
俺が一時的であっても、抜きが叶うはずがないと思っていた人。
「凄い!!」と褒めてもらう。

喜びが湧きたつ。

俺の下半身には助平な別人格と共に、坂馬鹿人格も着実に育っていた。



年を取ることは、体力が下がるだけではないことを俺は知った。
もうすぐ71歳。
昨日の自分より今日の俺。
それが出来ている。

年寄りだから・・・、
そんな言い訳は、要らない。
年寄りでも筋肉は、出来る。

出来る道を探ることの出来る楽しさ。


この年寄りを変態とは言わせない。
少なくてもロードに乗っている俺は、変態ではない。
年を言い訳にする君達がそれを放棄しているだけだ。

Rへの鎮魂
ロードバイク、万歳!!


場所は、札幌~支笏湖への国道453号線上り。
札幌側の常盤起点で25km。
最大斜度28.2%。
平均斜度0.1%。
標高差410m。
大きなウップダウンが2回、
中程度のアップダウンが、2回。
最後に長い下り。
このアップダウンの繰り返しにより平均斜度が低い。


%で表す斜度ではどの程度の坂なのかイメージ出来ないと女房が言う。
女房の目安として凡そを書き記す。

10%は、直線100mで10m登った値。
10%≒5.71
この日の最大斜度28.2%:16.1度

峠の名を調べてみると恵庭峠というらしい。

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