2021年4月20日火曜日

ハムが鳴く直撃クリート

去年70歳をカウントした。
今日の自分より明日は、速くなりたい。
それを目指して日々走ることが、なんと楽しい.ことか。

昨シーズンの終わり頃、クリート位置を僅かに下げた。
目的は、ケイデンス向上。


ロードバイクを始めたのが2014年。
最初は、フラットペダル。
次にペダルにベルトを装着したトゥークリップ。

それからSPDピンディング。
取り付ける位置は、どこ?
拇指球付近と紹介されている。

疑いなくこれを受け入れた。
歩くとき、走るとき地面を蹴る部分がそこ。

足首からより離れた場所がいい。
テコの原理に叶う、そう思い込んでいた。
その頃の巡行平均ケイデンスは、せいぜい60rpm台。

以来、最も浅い位置にセットしてきた。
2018年、SPDで日本一周を走った。

2019年、SPDーSLに代えた。
ここでもより前方に取り付け。

平均25Km/hの巡航ならそのままで良い。
が、一段上の走りを望むなら
ケイデンスを上げるように、と師匠の指導。

回転数を意識しながら走るうち、ペダリング技術と体力が徐々に向上する。
28km /hまでは来た。
ケイデンス平均70rpm程度。
目標の30Km/hには、届かない。


さらに回転に重点を置くことにした。
その要素の一つにクリート位置の見直しがある。

世間の相場では、浅めはパワー。
深めは、ケイデンスとなっている。

クリート位置を少し下げた。
それが昨年シーズンの終わり頃。

結果あり。
手稲山ヒルクライムの自己新を出せた。


話が逸れる。
クリートの語源は?
英語でCleat。
靴底につけるくさび状の木製留め具。
サッカーシューズ底に取り付ける器具もそう呼ぶ。

ドイツ語でシュタイク・アイゼン。
そうアイゼンのこと。

スリップ防止だったり固定するための突起器具ということらしい。


今年のシーズン前にバイクとシューズを新調。

今までのシューズは、ジャストフィット。
走りの状況では、窮屈に感じることもある。
ひとサイズ上の大きさを購入した。

2021年のクリートセッティング













新しいシューズはクリートの深さ、上下幅が大きくなっていた。
この際だ、クリート位置を掘ってみるか。
となった。



まずは、一番後ろからテストしてみた。
実地が一番早い。
それも極端から始めるほうが解りいい。

えっ?
スタンディングでの話。
力がダイレクトに伝わる。
ちと驚く。

つま先に近いほうがよりパワーが出ると思っていた。
なぜ?
今までのは、テコの原理に適っていない?

釘抜きで考えてみた。

柄が長く、釘を抜く作用点部分までが短い。
最大の力を利用するには短いほうがいい。

だとすると、自分のセットでは、
ペダルへの伝達が弱かった、ということ?

クリートへの力は、どこから伝わるのか?
主にハムストリングスそして大臀筋。
スタンディングならそれに上体の体重が付加される。
それは、膝の支点を経てスネを伝い作用点に至る。

何れにしろ膝上の力がペダルへ伝わる。

だとすると足首は、膝上の力の支点ではないことになる。

そういうことだったのか。
ペダリングの場合、足首は膝上の力を円回転に変えるための支点。
ペダルが円滑でさえあればいいことになる。
俺は、そう解釈した。

足首からのクリート位置を長くすると、余計な部位に負荷をかけてしまう。
ヒラメ筋だったり足首だったり、膝だったり。

自分の場合は、ヒラメに来ていた。
ロードバイクでは、ヒラメを強化しても大きな結果は得られない。
ハムストリングス〜大臀筋の効率的なトレーニングにもならない。
そして、そこを活かしていなかったことにもなる。


では、最深のこの位置が最良なのか?
少し足首に引っかかる感じ。
やや回転の滑らかさが欠ける。
さらに、つま先がタイヤに接触する。
これは多いに危ない。

少しつま先寄りに調整する。

今度はどうよ?
ハムストリングスに効いているのは同じ。
が、まだタイヤへの干渉が強い。

おっとこれは、クリートの浅い深いの調整以外につま先の向きを調整していたせい。
今までは、足先の向きを自転車本体と並行にしていた。
膝上の力がロスしないのがその位置だと心得ていた。

立っている時、歩く時、走った時、自分のつま先は、少し外を向いている。
ダッシュし始めのときは、僅かに内を向ける。
さて、つま先の向きでどんな違いがでるのだろう?
単純にそれを知りたくこちらも同時に試行していた。

まず、つま先内向きペダリングを試してみた。

これがタイヤへの干渉原因にもなった。
一番深いクリート位置だとなおさら過干渉となった。
そして、膝への負担も出てくる。

ここを調整。
わずかにつま先内向きにした。
結果、まだ少し外膝に来る。

しかし、ピンディングの左右振れ幅利用で
以前と変わらない並行位置が得られる。
シューズ内横幅に隙間もあり。
足を靴内で移動させて調整も出来る。

つま先開きセッティングも試したが、内転筋への負担が大きすぎる。
膝関節への負担も起きる。

自分の場合は、やはり平行位置が適正位置のようだ。
必要に応じて、つま先角度を変えられるこのセンターでよしとしよう。

尚、現在はSPD-SLピンディングの黄色を使用している。
このタイプは、クリートの中心から左右に6度振れるそうな。

さて、試乗。
ペダリングの滑らかさ佳し。
スタンディングの力強さ向上。
パワー伝達がクィックリーでダッシュ力向上。

何よりハムストリングスにビンビンに効いている。
さらに内転筋。
内転筋は、股関節を伸ばしたり閉じたりする筋肉。
ここにも筋肉疲労が、強く出てきた。

脚の内側付け根が、痛い。
膝上廻りにも疲労感。
ハムストリングスと重ねて痛みが出ているので
回す筋肉の全体に効いていると理解。

この試乗は、30Km足らずの中短アップダウンを持つコース。
こんな短い距離の一回でもここまで効いた。

当日夜、札幌ドームで北海道コンサドーレ札幌の試合観戦。
横浜FMに先制するも3点を奪われ惨敗。
終了後、観客席からの階段が辛いの辛くないの。
階段を踏む毎にハムストリングスから悲鳴が起きた。
手すりに頼らずに難波歩きで階段を上り切る。

その翌朝のこと。
脚を伸ばしたとき、足がつる。
ハムと言わず内転筋と言わず筋肉の伸ばし方で直ぐに反応してくる。
小さく姿を変えた鬼がそこに巣喰ったよう。
そこが伸びたり捻れたりすると鬼には居心地が悪い。
そこで暴れる。

我が家の万能薬、複合ミネラルを塗布。
鬼の暴れは、治まる。
が、登り坂や階段の上りは、やはり辛い。

午前中の買い物が、生憎の雨。
徒歩で出かけた帰りの道もリュックの重みが加わり脚が非常に重い。


試乗では、
脚の付け根の腸腰筋から
真っ直ぐクリート中心に伝わるように特に意識をした。
膝をクリートの中心に振り下ろす。

ペダリングに必要な筋肉に負荷が的中している。
クリート位置やサドル高さが
適切でなければここまで効いてくるはずはない。

そして関節や靭帯、腱が傷まない。
疲労はしていても痛んだ感はない。

100kmを超える距離を走ってみなければ
正否の最終判別はできないけれど、
多分このセッティングが、正解なのだろう。

今年こそ、これで30km/h巡行を手に入れられるか?
立派な金魚の糞に成れるか?

もう一つ新調したバイクについては、これからの経過でまとめるつもり。

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