早朝ゴリと戸田さんが一緒に現れた。
戸田さんの家は、こことゴリとの中間になるらしい。
昨日送って行きゴリが朝迎えに行くことになったのだという。
これ以上ない笑顔のゴリ。
バイクを用意している間に母が外に出て二人に挨拶をしている。
「おひさしぶりです、おはようございます、
昨日は、ルー先輩におごってもらいました。
ごちそうさまでした。」
戸田さんは、処世術も心得ているようだ。
ゴリも続いて「おはようございます、榊隆士です、よろしくお願いします。」
「気を付けてね、いってらっしゃ~い。」
運動クラブを経験した者の共通の習い、挨拶ができること。
「いってきま~す。」三人の声。
「白幡山の入り口までは、抑えて足温っためま~す。」
ゴリも続いて「おはようございます、榊隆士です、よろしくお願いします。」
「気を付けてね、いってらっしゃ~い。」
運動クラブを経験した者の共通の習い、挨拶ができること。
「いってきま~す。」三人の声。
「白幡山の入り口までは、抑えて足温っためま~す。」
「はい、了解しました。」
「ウィ~ス。」
羊が丘通りからホーマックの交差点を右折して厚別滝野公園通りに入る。
極緩い登りが続く。
僕が先頭を引く。
ゴリ、戸田さんと続く。
山の稜線が次第に鮮明になってくる。
夜から昼へ繋がるまだおぼろげな時間。
一日の始まり。
世の中が動き始めようとする時間。
スプリング・エフェメラル:春の妖精が咲く季節、
僕たちは、走っている。
筋肉の要求に応えて心拍が徐々に上がる。
呼吸に若干の苦しさが現れる。
酸素不足。
心肺機能が、運動に適応していない状態。
身体がまだ運動のスィッチに切り替わっていない。
デッドポイントというらしい。
運動量を落とさずに持続させる。
暫くすると呼吸が楽になる。
セカンドウィンドーが開くと表現するらしい。
であればウィンドーが閉じるとは、亡くなる時のことだろうか?
父の両親は、どちらもすでにウィンドーを閉じている。
父が小学5年生の時祖父が亡くなる。
その後祖母が父を育ててくれたと聞いている。
僕は、その祖母も知らない。
兄に言わせるとこの一段上にランナーズハイが存在するらしい。
どこまでも走っていられる気がしてくる。
自然に微笑んでいるらしい。
涎まで垂らそうかというほど気持ちが良くなるのだという。
脳内麻薬が分泌した状態。
僕はまだその感覚を知らない。
でも走っているときの爽快感は、特別。
それだけで十分に楽しい。
白旗山入り口を過ぎてアップは、お終い。
「ここから上げま~す。」
「了解で~す。」
「ウィ~ス。」
ゴリと順に先頭を引っ張り合う。
戸田さんが難なく着いてくる。
「戸田さん,いい走り。」
「せんぱ~い、さん付け止めてくださ~い。」
「なんと呼べばいいの~?」
「とんだ~がいいです。」
「ゴリ聞いた~?、とんだ~と呼んで欲しいって。」
「ウィ~ス」
考えたら僕とゴリは、40Lリュツクを背負っている。
彼女は、空荷。
そして二人の後ろだと空気抵抗が少ない。
それでなくても軽量だから登りは、得意。
だとしてもやっぱり相当の脚力を持っている。
「ウィ~ス。」
羊が丘通りからホーマックの交差点を右折して厚別滝野公園通りに入る。
極緩い登りが続く。
僕が先頭を引く。
ゴリ、戸田さんと続く。
山の稜線が次第に鮮明になってくる。
夜から昼へ繋がるまだおぼろげな時間。
一日の始まり。
世の中が動き始めようとする時間。
スプリング・エフェメラル:春の妖精が咲く季節、
僕たちは、走っている。
筋肉の要求に応えて心拍が徐々に上がる。
呼吸に若干の苦しさが現れる。
酸素不足。
心肺機能が、運動に適応していない状態。
身体がまだ運動のスィッチに切り替わっていない。
デッドポイントというらしい。
運動量を落とさずに持続させる。
暫くすると呼吸が楽になる。
セカンドウィンドーが開くと表現するらしい。
であればウィンドーが閉じるとは、亡くなる時のことだろうか?
父の両親は、どちらもすでにウィンドーを閉じている。
父が小学5年生の時祖父が亡くなる。
その後祖母が父を育ててくれたと聞いている。
僕は、その祖母も知らない。
兄に言わせるとこの一段上にランナーズハイが存在するらしい。
どこまでも走っていられる気がしてくる。
自然に微笑んでいるらしい。
涎まで垂らそうかというほど気持ちが良くなるのだという。
脳内麻薬が分泌した状態。
僕はまだその感覚を知らない。
でも走っているときの爽快感は、特別。
それだけで十分に楽しい。
白旗山入り口を過ぎてアップは、お終い。
「ここから上げま~す。」
「了解で~す。」
「ウィ~ス。」
ゴリと順に先頭を引っ張り合う。
戸田さんが難なく着いてくる。
「戸田さん,いい走り。」
「せんぱ~い、さん付け止めてくださ~い。」
「なんと呼べばいいの~?」
「とんだ~がいいです。」
「ゴリ聞いた~?、とんだ~と呼んで欲しいって。」
「ウィ~ス」
考えたら僕とゴリは、40Lリュツクを背負っている。
彼女は、空荷。
そして二人の後ろだと空気抵抗が少ない。
それでなくても軽量だから登りは、得意。
だとしてもやっぱり相当の脚力を持っている。